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三月の俳句会 雛祭 🎎

2024年03月17日
カモメのばぁばぁ「夜の美術館」句会報百十四号(令和六年三月)  

今日は、奇しくも兼題と同じ「雛祭」の日である。『出入りーアート絵画展』の会場をお借りして、いつものように十八時開始となった。参加者は、欠席投句の五名を含めて十三名となった。

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(◎印は高点句、◯印は次点句 ○○○は原句修正箇所) 
   (兼題は清記順に列記 雑詠も兼題の清記順に列記) 
 


兼題 「雛祭」

ネクタイは嫌だよ嫌だ雛祭  七軒
ひなまつりバウムクーヘン半分こ  月青
桃色に変はりし街や雛祭り  半片
◎整然とならぶ蔵町享保雛  茂樹
春カーテンうつる木漏れ日雛の家  ぬりかべ
◎幾年を想う風情の内裏雛  えこ
桃の節句毎年悩む段飾り  走波
◎嬉しさを手話で伝える雛祭り  進
◎お歯黒の官女も居りし雛の市  朋子
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◎硝子越し含み笑ひの古雛  たつみ
◎沈みゆき二度とは見えぬ紙の雛  斑猫
ひなまつり幼い頃の妹よ  春一番
○美麗なる男雛の頬の楕円かな  六星


当季雑詠

秀才が歩く街道春霰  七軒
民宿の柱時計の春の音  七軒
春風にパステル色(いろ)のワンピース  月青
雨あがり流るる風の沈丁花  月青
今日までの日々を抱へて卒業す  半片
温みたる水にたゆたふ蝌蚪の紐  半片
春山をみるみる進む雲の影  茂樹
ふらここの下潦一つづつ  茂樹
水盤の渡るしわ波涅槃西風  ぬりかべ
初桜響け足音紫の  ぬりかべ
亀鳴くやスキップしてみる散歩道  えこ
稜線のぽわぽわとして木の芽どき  えこ
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残さるる数羽の鴨や河川敷  走波
バス降りて衿かき合す春の雪  走波
冷たさに首をすくめる春の雪  進
◎ほろ酔いで濡れていこうか春の雨  進
前髪はぱつつん小さき手に土筆  朋子
貼り紙に惹かれて求む桜餅  朋子
柔らかき葉を叩くなり春の雨  たつみ
○母老いてデイサービスの紙雛  たつみ
如月の謀反人らの眼の光  斑猫
快晴の風は鋭利に海(ご)猫(め)渡る  斑猫
ベランダの空気の変わる沈丁花  春一番
春が来て浮つく人達スタジアム  春一番
目覚むると高層に落つ春の雪  六星
春めいて母の御召の香りかな  六星
                   

(句会寸描)

*兼題は、大接戦の末、えこさん、進さん、朋子さん、たつみさん、斑猫さん、茂樹が同点一位となった。雑詠は、進さんが一位に輝いた。兼題は、好みが分かれたようで、選がかなり分散した。雑詠は、春らしい明るく生き生きとした句が多かった。
                
*兼題 「雛祭」
◎整然とならぶ蔵町享保雛  茂樹
柳井の白壁通りである。丁度雛祭のスタンプラリーをやっていて、ある店先で目についた。

◎幾年を想う風情の内裏雛  えこ
どうやら年代物の「内裏雛」のようだ。それだけに優雅な風格も感じられる。「内裏雛」を通してそれぞれの時代を懐かしく思い起こしているのもしれない。

◎嬉しさを手話で伝える雛祭り  進
観察力が素晴らしい句。身振り手振りの生き生きとした姿が目に浮かぶ。和やかで楽しくくつろいだ雰囲気が感じられる。

◎お歯黒の官女も居りし雛の市  朋子
「雛の市」では、豪華な雛壇や艶やかな着物姿に目を奪われて細かなところには、なかなか目が届かない。見過ごされそうな「官女」の「お歯黒」に気付き、思わず嬉しくなった様子が想像できる。

◎硝子越し含み笑ひの古雛  たつみ
中七の「含み笑ひ」は、言い得て妙である。私などは、単純にすまし顔と捉えることが多い。「古雛」もよく効いていて、観る側の心の余裕もうかがわれる。

◎沈みゆき二度とは見えぬ紙の雛  斑猫
「紙の雛」にはそれぞれの思いが託されて浮かべられる。中七の「二度とは見えぬ」に世の中のはかなさや切なさみたいなものが感じられる。

○美麗なる男雛の頬の楕円かな  六星
 上五、下五の「美麗なる」と「楕円かな」が、よく馴染んでいる。「楕円」が「四角」や「丸み」では、雰囲気が出てこない。


*当季雑詠

◎ほろ酔いで濡れていこうか春の雨  進
「春雨じゃ濡れて行こう」のせりふの本歌取りのように思える。さほど冷たくもなく、程々の雨で、少し千鳥足にはなっているが、酔い覚ましにちょうど良い。

○母老いてデイサービスの紙雛  たつみ
 現代では、こういう情景が日常的である。私の実家にも亡き母の「紙雛」が壁に飾ってある。童心に帰って、お仲間と一緒に楽しそうに作っている姿が想像できる。

                            
*次回予定

日時 四月七日(日)十八時〜二十時
場所 カモメのばぁばぁ


投句 兼題「桜(花)一切」一句と当季雑詠を二句
   (茂樹 記)

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