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十一月の俳句会 兼題 「冬の字を入れた冬の季語」

2022年11月14日
カモメのばぁばぁ「夜の美術館」句会報第九十八号(令和四年十一月)   

十一月に入り急に肌寒さを感じるようになってきた。「鳴輪裕子さん 刺繍展」の会場をお借りして、いつものように十八時開始となった。参加者は、初めての鳴輪裕子さん(俳号:鳴滝山)と欠席投句の二名を含めて十二名となった。 

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(◎印は高点句、◯印は次点句 ○○○は原句修正箇所)
   (兼題は清記順に列記 雑詠も兼題の清記順に列記)



兼題 「冬の字を入れた冬の季語」 

○冬ぬくし羽音聞こゆる深夜かな  六星
近づくも遠くへ逃げぬ冬の蝶  茂樹
冬の朝リードを伝う犬の鼓動  走波
○読みかけた冬の始めの物語  愛幸
冬晴れや老木天へ両手挙げ  朋子
冬の虫部屋中ふらり逃げ果(おお)す  厚子
目を細め窓に冬晴れ日陰のわたし  鳴滝山
車止め横切る鹿や今朝の冬  進
◎掌に干菓子一片冬日和  たつみ
姿見えず鋭声(どごえ)しきりに冬の鳥  えこ
ぽってりと厚み増したる冬の雲  麦
○冬の灯をともし画廊は夜となり  舟舟


当季雑詠

オリオンが見ている我はここにいる  六星
ブランチはホットケーキとラジオFM  六星
薄ら日の十一月の雲厚し  茂樹
遠山に少し日のさす初時雨  茂樹
千枚漬け友に会えずに三年目  走波
毛糸編む身につける人思いつつ  走波
紅(くれない)に染まりきしもの南天果  愛幸
寒月の朝陽をあびて白くなり  愛幸
晩秋や水音の主潜む池  朋子
冬ざれや焦がせし鍋に八つ当たり  朋子
冬めきてくしやみ響ける朝の駅  厚子
着ぶくれの何が余計か我に問う  厚子
生姜湯の湯気とお香の煙舞う  鳴滝山
起きぬけのパジャマにコート便利だな  鳴滝山
青空に遠く浮かびし鷹一つ  進
肩に乗る小さき猫や初時雨  進
凩や大型バイクの駆動音  たつみ
◎舶来の赤いキルトや冬支度  たつみ
短日や雲らもおうちに帰りやんせ  えこ
繰り言の空耳消えぬ時雨(しぐれ)雨(あめ)  えこ
○散り紅葉掃かずもてなし延命寺  麦
焼き味噌と旧き友居て新酒酌む  麦
冬の海色に染めたる一糸かな  舟舟
冬の月一針ごとに蠢きぬ  舟舟
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(句会寸描)

*兼題の「冬の字を入れた冬の季語」は、激戦の末、たつみさんが一位となった。雑詠も、たつみさんが一位となった。兼題は、それぞれ個性的な冬の句が並んだ。雑詠は、季節の変わり目らしい句が目についた。


*兼題 「冬の字を入れた冬の季語」

◎掌に干菓子一片冬日和  たつみ
窓際にやわらかな冬の日差しが射しこんで、温もりのある光景。お茶のよい香りがただようひとときをしみじみ楽しんでいる。

○冬ぬくし羽音聞こゆる深夜かな  六星
何かの拍子に入り込んできた冬の虫か、それとも屋外の鳥が飛んでいる羽音だろうか。暖かな蒲団の中で聞こえてくる音にじっと耳を傾けている。

○読みかけた冬の始めの物語  愛幸
それからどうなったのか、思わず引き込まれるような語り口である。どのような本なのか想像してみるのも楽しい。

○冬の灯をともし画廊は夜となり  舟舟
本日のギャラリーへの挨拶句である。当初よりカモメ句会は、ここの画廊をお借りして夜に開かせていただいている。いつもこの場を提供して下さるオーナーさんと作家さんに改めて感謝したい。


*当季雑詠

◎舶来の赤いキルトや冬支度  たつみ
冬物の衣類を探していたら、偶然鮮やかな「赤いキルト」が目についた。上五にわざわざ「舶来の」と入れたところに作者の深い思い入れが感じられる。

○散り紅葉掃かずもてなし延命寺  麦
お寺として、このようなもてなし方もあるのかなと、感心した。境内にちりばめられた「散り紅葉」の景は美しく、「延命寺」の名前も効果的である。



*次回予定
日時 十二月四日(日)十八時〜二十時 
場所 カモメのばぁばぁ
投句 兼題「寒一切を入れた冬の句」一句と当季雑詠を二句



※新型コロナウイルスの状況次第では、通信句会とします。

投句締切 十二月三日(土)
投句先 茂樹または六星さん
清記公表 十二月四日(日)
選句締切 十二月七日(水)
選句連絡先 茂樹まで

    (茂樹 記)
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