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四月の俳句会 兼題はてふてふ~🦋

2022年04月11日
カモメのばぁばぁ「夜の美術館」句会報第九十一号(令和四年四月)

🌸満開の夜桜を楽しみながらの句会となった。新宅善光さんの作品展の会場をお借りして、いつものように十八時開始となった。参加者は、欠席投句の四名を含めて十五名となった。   

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(◎印は高点句、◯印は次点句 ○○○は原句修正箇所)
   (兼題は清記順に列記 雑詠も兼題の清記順に列記)



兼題 「蝶」

雨上がりマルシェの人の蝶のごと  朋子
住宅地の畑にフェスのモンシロチョウ  えこ
初蝶や庭でしばらく遊び行く  走波
ちらちらと風に飛ばされ春の蝶  たつみ
てふてふやとびしま今日は平和なり  中中
◎色褪せた百葉箱の中に蝶  右京
初蝶のまろぶが如く飛びにけり  ねむ女
チョウが舞う着物着付けてひなた道  愛幸
蝶が舞う戦地の空で弾さけて  風外
庭先の蝶をしっかり見入る猫  茂樹
○幼子の手窓に映る蝶の影  清流(旧清子)
○その角を曲がって急ぐ午後の蝶  六星
解体し家の跡地に蝶ひらひらり  麦
空高く蝶飛ぶ姿二つ三つ  進
花の上めでたく舞うは蝶二匹   啓太郎


当季雑詠

春雷や音量あげてベートーベン  朋子
○春の夜や道にゴロリとガラス瓶   朋子
満開の桜揺る鳥(とり)の盗(とう)蜜(みつ)  えこ
一日で別世界のごとし春光(しゅんこう)  えこ
○水切りの軌跡の長き春の川  走波
カラフルな服に着替えて春うらら  走波
◎蝶番の錆浮いてをり花曇  たつみ
○春雷やユーロビートの高音域  たつみ
てふてふの川原をひと筆描きにゆく  中中
六角の調和チューリップの内に  中中
会いたくて春嵐でも師のもとへ  右京
酔いどれは桜の下で舞い踊る   右京
○大江戸線を出づれば上野春嵐  ねむ女
◎花の昼道玄坂に迷ひけり  ねむ女
老樹(ろうぼく)の生命(いのち)震わせ桜咲く  愛幸
チューリップ色とりどりに咲きそろい  愛幸
春のハエ車の中で困りはて  風外
春の風庭のガラクタ揺れ動く  風外
○花冷えや彼方の海に船二隻  茂樹
○ふところに宅地を抱へ山笑ふ  茂樹
東風吹けば梅に紅点すしだれかな   清流
利休梅水引結び君に贈る  清流
尻振りて犬行く花満開の道   六星
◎散る花を集め手の中春や春  六星
春愁ひ「きらい」と書きしあぶりだし  麦
○羽音せずせめて血を吸え春の蚊よ  麦
葉を取るかそのままいくか桜餅  進
預かりの仔猫吸い付く哺乳瓶  進
ドーナツの穴の向こうは春の風  啓太郎
息吸って春の空気を胸いっぱい  啓太郎


(句会寸描)

*兼題の「蝶」は、前回に引き続き、右京さんが一位となった。雑詠は、大接戦の末、たつみさんとねむ女さんと六星さんが一位を分け合った。今回は兼題、雑詠共、選がばらつき特に雑詠は、三十句の内十句が最高点もしくは、次点句となった。

*兼題 「蝶」

◎色褪せた百葉箱の中に蝶  右京
普通には、簡単に入れない構造になっているので、「蝶」がどうやって入ったか興味深い。またどのように発見したのか気になる。

○幼子の手窓に映る蝶の影  清流(旧清子)
「幼子」に「蝶」が窓越しに寄ってくるのが微笑ましい。ただ、ただ中七の「手窓に映る」が分かりづらい。

○その角を曲がって急ぐ午後の蝶  六星      
まるで「蝶」が意志を持って行動しているような様子が、いろいろと想像をかき立てる。

*当季雑詠

◎蝶番の錆浮いてをり花曇   たつみ
普段あまり気にならないところを細かく観察している。「花曇」との取合せも面白く、よく馴染んでいる。

◎花の昼道玄坂に迷ひけり   ねむ女    
「道玄坂」が普段にもまして賑わっていることがよく分かる。また「道玄坂」の固有名詞もよく効いている。

◎散る花を集め手の中春や春  六星    
「花吹雪」を喜んでいる様子が素直に伝わってくる。ただ「花」と「春」が季重なりで、どちらも重い「季語」なので、どちらか一方に絞りたい。

○春の夜や道にゴロリとガラス瓶   朋子
お花見の後に転がっているビール瓶のように思われる。ただ中七の「道にゴロリと」からすると日本酒の一升瓶かもしれない。

○水切りの軌跡の長き春の川  走波
「水切り」自体に季節感はないが、「春」が一番気持ちがよさそうだ。中七の「軌跡の長き」に何回も繰り返して楽しんでいる様子が伝わってくる。

○春雷やユーロビートの高音域  たつみ    
春雷の響きと共に、「ユーロビート」のリズムが明るい季節の到来を感じさせる。

○大江戸線を出づれば上野春嵐  ねむ女   
深い地下鉄から地上に出てみると、どことなく郷愁を思わせる上野には、思いがけず春の嵐が吹いていた。

○花冷えや彼方の海に船二隻  茂樹
桜の時季は霞がかかって、景色がぼやけているが、この日は神田山の稜線から宇品の海の様子がはっきり確認できた。

○ふところに宅地を抱へ山笑ふ  茂樹   
広島市は、平地が狭く山に囲まれているため中腹まで住宅地が密集している。いつも見慣れている景色ではあるが白い佇まいがいつも以上に輝いて見えた。

○羽音せずせめて血を吸え春の蚊よ  麦
「春の蚊」に対して叱咤激励とも思える語りかけがユニークである。


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*次回予定

日時 五月八日(日)十八時〜二十時 
場所 カモメのばぁばぁ
投句 兼題「薄暑」一句と当季雑詠を二句

 
※新型コロナウイルスの状況次第では、通信句会とします。
投句締切 五月七日(土)
投句先 茂樹または六星さん
清記公表 五月八日(日)
選句締切 五月十一日(水)
選句連絡先 茂樹まで

       (茂樹 記)


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