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四月の句会は「桜または花」🌸

2021年04月12日
カモメのばぁばぁ「夜の美術館」句会報第七十九号(令和三年四月)  

今年は桜の開花が全国一早かったせいか、四月も始まって間もないというのに、今日の雨であらかた散ってしまった。石本訓さんの作品展の会場をお借りして、いつものように十八時開始となった。参加者は、欠席投句の四名を含めて十三名となった。
(◎印は高点句、◯印は次点句 ○○○は原句修正箇所)
     (兼題は清記順に列記 雑詠も兼題の清記順に列記)


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兼題 「桜または花」

一句ほど今年の花に献上す  六星
花守は道楽といふ六代目  厚子
満開の桜手をふれ観上げたり  愛幸
ことごとく壇ノ浦へと花吹雪  茂樹
花朧電話番号は忘れた  中中
○風の道しかと見えたり花吹雪  進
◎ほの暗き道を辿りて花あかり  たつみ
○老木の最後の夜の花見会  走波
段々の墓地さまようて桜狩り  麦
ひとり居の花見二度目となりにけり  釜爺
境内に太鼓響いており桜  えこ
桜咲くカップルばかりの向こう岸  朋子
膝の児のすっくと立ちて花は葉へ  ねむ女


当季雑詠

遠き空香(にほひ)菫(すみれ)の砂糖菓子  六星
春風はクルクルの底オウム貝  六星
花冷えや珈琲の香に緩む肩  厚子
嘘や嘘嘘だと言って三月尽  厚子
走りゆくタイヤに桜舞い上がる  愛幸
チューリップあたたかきとて花弁ぬぐ  愛幸
並走の列車自動車風光る  茂樹
春の雲悟空のやうにヘリ進む  茂樹
ひたひたと朝明け濡らすあげば蝶  中中
春闇にでいだらぼうの山のあり  中中
ぬる燗に香りうれしき木の芽和え  進
東のも西のもうまし櫻餅  進
◎非通知の電話取りたり春の雨  たつみ
夕霞日課となりし訃報欄  たつみ
ぬか漬けの酢っぱくなりし暮れの春  走波
春朝や片目だけなる目玉焼き  走波
井の中の蛙旅立て春の月  麦 
残されし鉢にも春の咲き誇らん  麦
花びらを払い忘れて終電車  釜爺
逝きし人の物語閉ぢ針魚食む  釜爺
朝の道強き声する初燕  えこ
目借時指挟みたるページ何処  えこ
上の句の出てこぬ夜ふけ人麻呂忌  朋子
○春風や鳥の翼よ魚の背よ  朋子
美智子妃に似たる先生入学式  ねむ女
タイムサーヴィスまでの徘徊(もとほり)春の宵  ねむ女


(句会寸描)

*兼題の「桜または花」は、接戦の中、たつみさんが一位となった。雑詠も、先月に引き続き、たつみさんが一位となった。今回は兼題も雑詠もあまり偏ることなく選が分散した。





*兼題 「桜または花」

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◎ほの暗き道を辿りて花あかり  たつみ
暗い夜道は誰しも不安であるが、「花あかり」がその不安をかき消してくれた。見事な咲き具合に見入る作者の様子も想像できる。

○風の道しかと見えたり花吹雪   進
このような情景を目にすることができた時には思わず足を止めて感動に浸る。私もたまに目にすることがあるが、「しかと見えたり」にスローモーションを観ているような臨場感が感じられる。

○老木の最後の夜の花見会  走波
たつみさんが選評で述べられているように、畳みかけるような助詞の「の」に、何ともいえない緊張感が伝わってくる。名詞のみを並べているが、長年楽しませてくれた「老木」との別れを惜しむ気持ちが十分に表現されている。


*当季雑詠

◎非通知の電話取りたり春の雨  たつみ
非通知は、なかなか取りにくいものであるが、ためらいながらも作者はその電話に出た。「春の雨」が憂いを漂わせている。

○春風や鳥の翼よ魚の背よ  朋子
とにかく勢いのある句である。理屈抜きに明るく、心地よさが前面に出ていて清々しい。下五の「魚」は、「いお」と読みたいとの声も出た。


*次回予定

日時 五月二日(日)十八時〜二十時 
場所 カモメのばぁばぁ
投句 兼題「ゴールデンウイーク中の季語一切」一句と当季雑詠を二句 



※新型コロナウイルスの状況次第では、通信句会とします。
投句締切 五月一日(土)
投句先 茂樹または六星さん
清記公表 五月五日(日)
選句締切 五月八日(水)
選句連絡先 茂樹まで

   (茂樹 記)


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