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六月もテレハイク会 🐌

2020年06月11日
カモメのばぁばぁ「夜の美術館」句会報 第六十九号(令和二年六月)
六月七日(日)に予定していました句会も、新型コロナウイルス感染予防のため、通信句会となりました。今回も、別紙にて投句と選句結果を掲載します。投句は初参加の山口修平さんを含め、十四名の方々にご参加いただきました。
(○○○は原句修正箇所)
(投句到着順列記)
20200611_001300359_iOS (2)
兼題 「蝸牛」
拝石に蝸牛は殻を残しをり   海月
かたつぶり死んだふりして雨を待つ   風外
護謨園に燃ゆる麒麟と蝸牛   釜爺
(金子光晴)
影よぎり殻に隠れてかたつむり   走波
枕木の上を糸引く蝸牛   進
晴るる日のでで虫殻に閉ぢ籠もり   ねむ女
ででむしの葉っぱ地となる天となる   修平
ででむしや墓碑に行書の倶会一処(くえいっしょ)   新治
禍は籠りて過ごせかたつむり   朋子
ででむしや一花越えれば日の昏るる   麦
風吹けど葉裏動かぬ蝸牛   たつみ
ぬれ縁はでんでん虫のヨーイドン   六星
かたつむり歩みの跡の銀の道   えこ
落下せぬブロック塀のかたつむり   茂樹
当季雑詠
肉体に初夏(はつなつ)素鼠(すねず)に袖通す   海月
重力が横に働く油虫   海月
黒光り庭かっぽする大百足蟲   風外
足止まるなぜか食べたい木耳も   風外
老鶯の誰想ふかな啼き惚け   釜爺
二の腕の揺れてをんなの薄暑かな   釜爺
二波怖し自粛緩和の初夏の町   走波
薄暮の縁に蚊遣りの煙かな   走波
見上げれば雲の高さよ夏帽子   進
20200602_004048138_iOS (2)
木洩れ陽の中に一筋蟻の道   進
水道にレモン石鹸若葉風   ねむ女
夏マスクしたる三越のライオン   ねむ女
蚊の去りし頬を叩きて静かなり   修平
水平線一つ残して夕焼かな   修平
どくだみや高架の下に影の帯   新治
失ひし一片大きクレマチス   新治
3密に莢を飛び出す分銅豆   朋子
午後三時肩に重たき梅雨の雲   朋子
藁の香を白木の卓に初鰹   麦
三光鳥山見あぐれば昼の月   麦
道元の書より蠛蠓(まくなぎ)飛び出でぬ   たつみ
椎の花父の軍歴辿りおり   たつみ
水鏡逆さに橋を渡す夏   六星
朝方の夢は覚えず髪洗う   六星
向かいの戸小さき雨靴干してあり   えこ
足止むる店に並んだ青梅よ   えこ
手づくりの手すりつかまり山登る   茂樹
ミニトマトの支柱を更に伸ばしけり   茂樹
(句会寸描)
選句の際、朋子さんの選評が一緒に届いていましたので紹介します。
二の腕の揺れてをんなの薄暑かな   釜爺
「袖なしの昔風に言えば「あっぱっぱ」を着ているおばさんに近い年齢でしょうか。あっぱっぱのプリント柄と汗ばんだ二の腕が見えるようです。」
*次回予定
日時 七月五日(日)十八時~二十時
場所 カモメのばぁばぁ
投句 席題一句と当季雑詠を二句
※新型コロナウイルスの状況次第では、今回同様に通信句会とします。
投句締切 七月四日(土)
投句先 茂樹または六星さん
清記公表 七月五日(日)
選句締切 七月八日(水)
選句連絡先 茂樹または六星さん
(茂樹 記)
カモメ句会六月度 選句結果
選句結果
番号 投句 作者(選者名:略称)
兼題 「蝸牛」
1 風吹けど葉裏動かぬ蝸牛 たつみ
2 ででむしの葉っぱ地となる天となる 修平(新、朋)
3 禍は籠りて過ごせかたつむり 朋子
4 晴るる日のでで虫殻に閉ぢ籠もり ねむ女
5 ででむしや一花越えれば日の昏るる 麦(え、釜、海)
6 拝石に蝸牛は殻を残しをり 海月
7 護謨園に燃ゆる麒麟と蝸牛 釜爺 (金子光晴)
8 ぬれ縁はでんでん虫のヨーイドン 六星
9 落下せぬブロック塀のかたつむり 茂樹
10 影よぎり殻に隠れてかたつむり 走波(六)
11 枕木の上を糸引く蝸牛 進(た)
12 かたつぶり死んだふりして雨を待つ 風外(茂)
13 かたつむり歩みの跡の銀の道 えこ(進、修、風)
14 ででむしや墓碑に行書の倶会一処(くえいっしょ) 新治(ね、走、麦)
当季雑詠
21 老鶯の誰想ふかな啼き惚け 釜爺(麦)
22 黒光り庭かっぽする大百足蟲 風外(六)
23 道元の書より蠛蠓(まくなぎ)飛び出でぬ たつみ
24 足止むる店に並んだ青梅よ えこ
25 見上げれば雲の高さよ夏帽子 進
26 どくだみや高架の下に影の帯 新治(ね、た)
27 水鏡逆さに橋を渡す夏 六星(茂)
28 3密に莢を飛び出す分銅豆 朋子(風、走)
29 重力が横に働く油虫 海月(ね、風、新)
30 ミニトマトの支柱を更に伸ばしけり 茂樹
31 足止まるなぜか食べたい木耳も 風外
32 藁の香を白木の卓に初鰹 麦(茂)
33 二の腕の揺れてをんなの薄暑かな 釜爺(進、新、朋、走)
34 失ひし一片大きクレマチス 新治
35 薄暮の縁に蚊遣りの煙かな 走波
36 向かいの戸小さき雨靴干してあり えこ(六)
37 木洩れ陽の中に一筋蟻の道 進
38 夏マスクしたる三越のライオン ねむ女(釜)
39 蚊の去りし頬を叩きて静かなり 修平(進、え)
40 肉体に初夏(はつなつ)素鼠(すねず)に袖通す 海月(え)
41 手づくりの手すりつかまり山登る 茂樹
42 水平線一つ残して夕焼かな 修平
43 午後三時肩に重たき梅雨の雲 朋子(修、海)
44 二波怖し自粛緩和の初夏の町 走波
45 三光鳥山見あぐれば昼の月 麦
46 椎の花父の軍歴辿りおり たつみ
47 朝方の夢は覚えず髪洗う 六星(た、釜、麦、海)
48 水道にレモン石鹸若葉風 ねむ女(修、朋)
yjimageXFCIEJU2.jpg
(茂樹 記)
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コメント
No title
茂樹さん、句会報ありがとうございます。お世話になります。
結果発表ドキドキですね。

選句、いろいろ気になるのがあって迷いました。
釜爺さんのふたつも情景情感がいいなあと思いました。初ガツオの句もいろいろいい香りがしそうで好きです。言い出したらきりがないですねー。
ゴム園が金子光春の小説というところまでは検索してみましたが、麒麟と蝸牛は。。小説を読んだらわかるのでしょうね。。。。

質問してみたいのは、
29「重力が横に働く油虫」 どんなぐあいに重力が働くということなのか、ぴんとこなくて、
どういうことを詠んだものなのでしょうか。

41「手づくりの手すりつかまり山登る」山登り用の手すりを手作りする? と
今、そう書きながら、あ、自分が作ったのじゃなくて、もしかしたらいろんな人が登るために過去あれこれ手作りで作ってきたものがあるのかな?とふと思いましたが、そうでしょうか?  

それと、わたしの36ですが。
長靴が冬の季語だったので、むりやり雨靴としましたが、それでよかったのか? お尋ねしたいです!
えこ様
29の句について
重力は常識的には真下に働くのですが、この句の場合は猛スピードで動く油虫を見てその動く方向に重力が油虫に働いたと一瞬ひらめいて、句になさったのではないでしょうか。実際にはありえないことですが、イメージとしてユーモラスな感じがします。というのが私の印象です。

41の句について
私の拙句ですが、ご指摘の通り表現が紛らわしくて申し訳ありません。実はその手すりは、私がこしらえたものではなくて、急斜面のところにボランティアと思われる方が有り合わせの小枝などを使って、いかにも手作りのような手すりが設置されておりました。市などで予算を使って作られた頑丈な鉄製のもの違って、とても温かみのある手すりだったので思わず詠ませていただきました。

36の句について
私の手元の歳時記を全て調べてみましたが、長靴も雨靴も季語としては載っておりませんでした。ネットでもいろいろ調べましたが、長靴も雨靴も他の季語と合わせて使うのが一般的と思われます。長靴が冬の季語とは初耳ですが、来月の句会でその歳時記をお持ちでしたら見せていただければありがたいです。

以上ご質問にお答えするような回答になっているかどうか分かりませんが、よろしくお願いいたします。

ありがとうございます。
茂樹様
油虫の動く方向にですね。そう思い浮かべると、腑に落ちる感じがします。自分の引っ張られている重力の方向とずれがあって、不思議な感覚にもなり面白いです。

手すりがありあわせの材料で、手作り感があったのですね。そう思うと、山の好きな方たちの思いもこもっているようで、登る人を励ましてくれるような、いろいろ想像が広がります。ありがとうございます。

「長靴」は、持っている歳時記にはのっておらず、ネットで季語を検索して出てきたように思います。どこで見たのか、履歴をちょっと確認してみます。

お答えいただき、ありがとうございました! 
えこ
ながぐつ
続けてコメント失礼します。

検索したものを見直してみたら、
「長靴」の検索結果として出てきた
  雪沓(ゆきぐつ)三冬
を勘違いしていたようです。
いくつかの検索結果で、
長靴ながぐつ そのものはでできていませんでした。m(__)m
重力が!
句会の皆さまには初めてご挨拶いたします。
「海月」です。たぶん「くらげ」と読むのでしょうが、名付け親に確かめたことがありません。名付けもそうですが、句会に引きずり込まれた経緯はいずれお話ししたいと思っています……腐海ニ引キズリ込マレタ……

さて、「重力が横に働く油虫」は茂樹さんの解釈で過不足なくお分かりいただけたようで一安心。

きっかけは歳時記でした。
〈夏 動物〉の「油虫」。
最近はゴキブリで済ませているけれど子どものころは油虫だったよね――ほとんどその時、句のかたちになりました(ぼくの感覚では)。
「横」と「真横」、「働く」と「動く」を推敲した程度です。

ふだんぼくは「詩」を試みることがあって、それに収まらないものが「句」や「歌」のようなものになることがあります。それはもう日本語で育った者の宿命でしょうが、この度「海月」と名付けられた者の宿命として「重力が~」と時を同じくして書き留められた句をふたつほど。
 歳時記になくて〈夏〉のソライロタケ
 クリストの遺作 夏繭の大鳥居
ソライロタケは夏から秋にかけて竹藪などの出現する、全体が空色の、ビロードのような質感のキノコです。
クリストは先日亡くなった「梱包」のアーティストです。「クリストとジャンヌ=クロード」としてご夫婦で活動されました。
梱包は巨大な建物全体、海岸丸ごとひとつ等々。許可されれば富士山丸ごとだって梱包したに違いない。
で、先日ブラアリタ・みやじまに「名付け親」さんたちと参加した折、大鳥居が梱包?されていたので、歳時記にはない〈夏繭〉を使ってみました。
黄緑色が美しいウスタビガやヤママユの繭は、夏の暑い時期に作られますので。
(秋に羽化。産卵し、卵で越冬)

歳時記めくりに合わせて
 梅雨寒や蛹化のながき大鳥居
 蚕豆空豆そら豆 鍋の豆
 棒読みのBon voyage 夏手套
 干る真昼砂洲にぽつんとカラスの子
 片蔭の蟲の卵に笑窪あり
 近寄りて口角上げしクラゲかな
よくわからないものとして
 海の傾(かたぶ)きて砂上の大鳥居
 あの春とこの夏重ねた革命歌
 夏俟(ま)ちて麻布(まふ)に墨垂らす煩ひ
 
「名付け親」さん、こんなとこでよいですか?
六星ですが、
えこさん、茂樹さん、くらげおじさん、コメントありがとうございます。


私は、走波さんの
影よぎり殻に隠れてかたつむり 
の句に入れましたが、かたつむりがを何かあるとさーっと角を引っ込めて様子をうかがうところが想像できて、今の世相と被るようで面白いと思いました。

風外さんの句は、この頃はマスクして人目も気にしながらおどおどしてる時もあり、このムカデの句は大胆で小気味よかったのでとらせていただきました。

えこさんの長靴の句は、ほほえましくて思わず笑顔になったのでいただきました。

修平さんの葉っぱが地となり天となるの所は印象深くてとても気になりました。

麦さんの「三光鳥」はきれいな鳥だと後で聞いて納得しました。麦さん実際に観られたんでしょうかね?

ゴム園の麒麟
エコさんへ
拙句へのご評価ありがとうございます。
これはもう頭の中で拵えた句です。材料は金子光晴「マレー蘭印紀行」ダリの絵から燃えるキリン、石を食べる蝸牛。これらをコキ混ぜて、シュールな絵のような一句にしようと・・・。まあ、わけワカラン句になりましたが。元句は
・ゴム林に一刷毛の雨カタツムリ 釜爺
これでは面白くないので、あれこれひねっているうちにこうなりました。
釜爺さん
護謨林が読めないし色々ぴんと来なくて、見なかったことにしようとスルーしましたが、この元句だと南の国にスコールでも降っているのかそこに生きているカタツムリが雨を喜んでいるのか!と思いを巡らせることができます。
私は!
三光鳥
三光鳥

今月の第一週、田舎へ行っていました。
この時期の山は、うぐいすやほととぎす、三光鳥と、とても賑やかです。三光鳥は、「ヒィツキホ〜シィ(日月星)ホイホイホイ」と鳴きます。
私が “お月さまがほしいのかー”って山に向かってさけんだら、その先に“昼の月”が出てました。
残念ながら、姿は見れてないです。
麦さん
サンコウチョウは、尻尾が長くて綺麗な鳥ですね。
ググったら、ホイホイホイ🎶みたいなところは面白く聞き取れました❗️

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