九月の俳句会は、席題(即興みたいなん)でした。
2018年09月10日
カモメのばぁばぁ「夜の美術館」句会報第四十九号(平成三十年九月)
九月二日(日)、厳しかった残暑は少しずつ和らいできて、朝晩はだいぶ涼しくなってきた。矢野由紀子さんの個展の会場をお借りして、欠席投句の走波さん、たつみさん、ねむ女さん、佐藤智子さん(初参加)を含めて十四名の参加者で六時過ぎに、いつものように始まった。
(◎印は高点句、◯印は次点句 ○○○は原句修正箇所)
(清記逆順列記)

席題「前」
○緑豆の羊羹甘し句会前 華院
◎居待月前置き長き友と飲み 朋子
前に飛ぶイナゴのジャンプアジア新 風外
小猿跳ね手伸ばす前に柿笑う 六星
松茸を前に食べたのいつだっけ 幸音
前立ての赤々として稲光 下駄麿
門前に鬼灯並び人だかり 麦
イマイチね前にも聞いた秋の暮 りう子
秋灯や備前の花器の底に闇 新治
前略で始まる秋の便りかな 茂樹
当季雑詠
いざ寝らん耳に栓せり秋嵐 華院
スクランブルエッグとトースト秋の朝 華院
深き夜の色をまとひし秋茄子 朋子
満月やカーナビ直進せよと言ひ 朋子
赤とんぼ取れた昔が不思議だな 風外
ピンク蓮魅力の塊類がなし 風外
流されし畑に鶏頭の赤し 六星
![yjimage[8]](https://blog-imgs-122-origin.fc2.com/r/i/r/riri28/201809102004377a4.jpg)
ハックション窓から入る今朝の秋 六星
今何時月の光に起こされて 幸音
寂しさや温もり求め渡り鳥 幸音
コロラチュラに酔ふ夜長や雨あがる 下駄麿
→《音楽》コロラトゥーラ◆18~19世紀の、ソプラノのアリアで盛んに使われた、トリルなどを使った技巧的な楽節。モーツアルトの「魔笛」で夜の女王が歌うコロラトゥーラが特に有名である。
バリトンの咆哮と稲光の夜 下駄麿
〝今日来たの″歩調合はせし秋茜 麦
庭の木の硝子細工の石榴の実 麦
秋の海白き三角群れ遊ぶ りう子
風の盆いづれの笠が妻ならむ りう子

秋涼し一筆箋に足る謝罪 新治
秋日濃し革の鞄の金ボタン 新治
ちびまる子逝きし色なき風 茂樹
父生れし二百十日を迎へをり 茂樹
いとこらの似たり寄ったり秋彼岸 走波
コスモスの色とりどりや休耕田 走波
金管の音高らかに鰯雲 たつみ
映画館出でて散る人九月尽 たつみ
◎颱風の二つ生れたる日の抜歯 ねむ女
○Sの字になって聴き入る蟲の聲 ねむ女
粕漬けの瓜のクールで届く夜 智子
息ついて台風一過の子と空と 智子
(句会寸描)
*席題の「前」は、朋子さんが一位となり、雑詠は欠席投句のねむ女さんが一位、二位とも独占された。席題は、簡単そうな題であったが、意外と皆さん苦心された様子が伺えた。雑詠は、二十句の選句中、欠席投句から何と十四句も選ばれた。
*席題「前」
◎居待月前置き長き友と飲み 朋子
題字を使った中七の「前置き長き」が、よく効いている。「居待月」と相乗効果になって上手くかみ合っている。月の出を待ちわびている中で、友の話をじっくり聞いている様子が伝わってくる。
○緑豆の羊羹甘し句会前 華院
句会前の様子を即吟で詠まれたことが、好評を得た。甘い羊羹を食べてほっこりする感じと、句会前のちょっとした緊張感の、両方が伝わってくる。
*当季雑詠
◎颱風の二つ生れたる日の抜歯 ねむ女
先日の台風のことと「抜歯」と取り合わせたところが独特で、ユーモラスである。「颱風の二つ」と「抜歯」が響き合っていかにも痛そうな感じが想像できる。
○Sの字になって聴き入る蟲の聲 ねむ女
何でもない日常の情景を切り取っている。リラックスして「蟲の聲」を寝転んで聴いている様子が目に浮かぶ。
*次回予定
日時 十月二十一日(日)十八時~二十時 (投句締切十八時)
場所 カモメのばぁばぁ
投句 兼題(芋一切)を一句と当季雑詠を二句
*五十回記念句会の懇親会を十九時半から予定しています。各自軽食(持ち帰りのゴミ袋も一緒に)をご用意ください。
(茂樹 記)
十月の句会日程変更になったこと。
すみません、通常は第一日曜日の夜に句会をさせてもらっていますが、次回はギャラリーの都合で第三日曜日でよろしくお願いします。六星
九月二日(日)、厳しかった残暑は少しずつ和らいできて、朝晩はだいぶ涼しくなってきた。矢野由紀子さんの個展の会場をお借りして、欠席投句の走波さん、たつみさん、ねむ女さん、佐藤智子さん(初参加)を含めて十四名の参加者で六時過ぎに、いつものように始まった。
(◎印は高点句、◯印は次点句 ○○○は原句修正箇所)
(清記逆順列記)

席題「前」
○緑豆の羊羹甘し句会前 華院
◎居待月前置き長き友と飲み 朋子
前に飛ぶイナゴのジャンプアジア新 風外
小猿跳ね手伸ばす前に柿笑う 六星
松茸を前に食べたのいつだっけ 幸音
前立ての赤々として稲光 下駄麿
門前に鬼灯並び人だかり 麦
イマイチね前にも聞いた秋の暮 りう子
秋灯や備前の花器の底に闇 新治
前略で始まる秋の便りかな 茂樹
当季雑詠
いざ寝らん耳に栓せり秋嵐 華院
スクランブルエッグとトースト秋の朝 華院
深き夜の色をまとひし秋茄子 朋子
満月やカーナビ直進せよと言ひ 朋子
赤とんぼ取れた昔が不思議だな 風外
ピンク蓮魅力の塊類がなし 風外
流されし畑に鶏頭の赤し 六星
![yjimage[8]](https://blog-imgs-122-origin.fc2.com/r/i/r/riri28/201809102004377a4.jpg)
ハックション窓から入る今朝の秋 六星
今何時月の光に起こされて 幸音
寂しさや温もり求め渡り鳥 幸音
コロラチュラに酔ふ夜長や雨あがる 下駄麿
→《音楽》コロラトゥーラ◆18~19世紀の、ソプラノのアリアで盛んに使われた、トリルなどを使った技巧的な楽節。モーツアルトの「魔笛」で夜の女王が歌うコロラトゥーラが特に有名である。
バリトンの咆哮と稲光の夜 下駄麿
〝今日来たの″歩調合はせし秋茜 麦
庭の木の硝子細工の石榴の実 麦
秋の海白き三角群れ遊ぶ りう子
風の盆いづれの笠が妻ならむ りう子

秋涼し一筆箋に足る謝罪 新治
秋日濃し革の鞄の金ボタン 新治
ちびまる子逝きし色なき風 茂樹
父生れし二百十日を迎へをり 茂樹
いとこらの似たり寄ったり秋彼岸 走波
コスモスの色とりどりや休耕田 走波
金管の音高らかに鰯雲 たつみ
映画館出でて散る人九月尽 たつみ
◎颱風の二つ生れたる日の抜歯 ねむ女
○Sの字になって聴き入る蟲の聲 ねむ女
粕漬けの瓜のクールで届く夜 智子
息ついて台風一過の子と空と 智子
(句会寸描)
*席題の「前」は、朋子さんが一位となり、雑詠は欠席投句のねむ女さんが一位、二位とも独占された。席題は、簡単そうな題であったが、意外と皆さん苦心された様子が伺えた。雑詠は、二十句の選句中、欠席投句から何と十四句も選ばれた。
*席題「前」
◎居待月前置き長き友と飲み 朋子
題字を使った中七の「前置き長き」が、よく効いている。「居待月」と相乗効果になって上手くかみ合っている。月の出を待ちわびている中で、友の話をじっくり聞いている様子が伝わってくる。
○緑豆の羊羹甘し句会前 華院
句会前の様子を即吟で詠まれたことが、好評を得た。甘い羊羹を食べてほっこりする感じと、句会前のちょっとした緊張感の、両方が伝わってくる。
*当季雑詠
◎颱風の二つ生れたる日の抜歯 ねむ女
先日の台風のことと「抜歯」と取り合わせたところが独特で、ユーモラスである。「颱風の二つ」と「抜歯」が響き合っていかにも痛そうな感じが想像できる。
○Sの字になって聴き入る蟲の聲 ねむ女
何でもない日常の情景を切り取っている。リラックスして「蟲の聲」を寝転んで聴いている様子が目に浮かぶ。
*次回予定
日時 十月二十一日(日)十八時~二十時 (投句締切十八時)
場所 カモメのばぁばぁ
投句 兼題(芋一切)を一句と当季雑詠を二句
*五十回記念句会の懇親会を十九時半から予定しています。各自軽食(持ち帰りのゴミ袋も一緒に)をご用意ください。
(茂樹 記)

すみません、通常は第一日曜日の夜に句会をさせてもらっていますが、次回はギャラリーの都合で第三日曜日でよろしくお願いします。六星
HPの「スケジュール」が異様なことに。
矢野由紀子の展観が終了になっているし、「現在の展示」に石本訓さん?の名前が挙がっているだけだなく、会期が7月16-30です。
水曜の朝方伺いたいのですが、それまでに訂正可?
あ、いや、お出でになりますか?
担当者のパソコンが調子悪いらしいです。
少々お待ちください。
水曜おります。
DMをカモメにも下さいませ!
それと、俳句会のお願いがあります。
よろしくお願いします🤲
俳句会は一か月間違えていたので、10月の方にお願いするのでした。すいません!
作品展楽しみにしています!