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芸術、そして人生は、幻想である   か?

2017年10月09日
『ラス・メニーナス』

(スペイン語で「女官たち」)は、1656年にスペインの画家ディエゴ・ベラスケスにより制作された。


生き甲斐とは何か? 熱狂 人生とは何か?
それは影、幻影、そして偽り
最も大きな利点もささやかなもの 人生
それはただの夢、そして夢すらも夢

What is a life? A frenzy. What is life?
A shadow, an illusion, and a sham.
The greatest good is small; all life, it seems
Is just a dream, and even dreams are dreams. Carr (2006年)



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『ラス・メニーナス』は、ベラスケスによってスペイン宮廷人の様子を、スナップ写真のごとく、瞬間的に切り取って、写し描いてみせている。


この絵に描かれているのは、スペイン王フェリペ4世の宮廷に生きた人たち。その中央にいるのが、王女マルガリータです。両側に、マルガリータに仕える女官たち。その右側に、道化師として仕えていた小人たちと犬。その後ろにぼんやりと僧侶たち。さらに後ろに、王女を案内してきたのだろう役人。左側に筆を持って立っているのは、画家ベラスケス自身です。全ての人物が実在した人物で名前も全員わかっています。

「女官たち」、しかしこの題名は後になってからつけられたものだとわかっています。

この絵の主役は国王夫妻ですらなく、絵の中の画家が描いている「絵の中の絵」なのか!?
王女マルガリータか画家自身か女官たちか、もしくはすべての登場人物か??

『ラス・メニーナス』にかかわる気になる文を載せてみます。

画面奥の暗がりには開けられたドアから光が入り込み、今にも部屋を去ろうとしつつ振り返る人物が、その捉えられた一瞬が過ぎ去り行くものであることを暗示し、現在のこの平穏な調和がはなかいものであることと、時間の永続性を見る者に想起させる。

マリバルボラ(侍女)
王妃のお気に入り。身体は小人(背が伸びない身体 こびと)だが辛辣で侮辱されると決して許さなかったため恐れられていた。 
ベラスケスも彼女には一目置いていた。 
ニコラス(手前の犬を蹴っている少年)をたいそう可愛がっていた。

ニコラス・ベルトゥサト
彼もまた小人であったが誇りが高くのちには国王の執事となる。
未来を透視する能力があったといわれている。
愛称ニコラシーリョと呼ばれ王朝の人たちに愛された。ちなみにモーセの飼い主。

ヴェラスケスが『ラス・メニーナス』に最後に描き足したと思われる胸の赤い十字は、当時貴族だけが入隊を許されたカトリックの騎士団の紋章である。それは彼が出自を隠して登り詰めた地位の高さを伝えると同時に、差別と戦うことすら許されなかった時代にカトリックに屈服するしかなかったユダヤ人の、屈辱の刻印でもある。

画家である、芸術家であることにのみ、自分が何者であるのかの答えを見いだした転向ユダヤ人の、芸術の世界のなかだけでは自分も王も矮人たちも、すべてが平等であり対等であることが出来たことを伝える、慎ましくも誇らしい自画像であり、画家とは、芸術家であるとは何者であるのかを描き切った絵画のなかの絵画なのだ。

ピカソが描いた尊敬するヴェラスケスの『ラス・メニーナス』。

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おまけのアトム

アトムの冬布団を出してやったので洗濯してもきれいにならないクッションを捨てたいのだけれどやっぱりこのクッションも好きみたいなので捨てあぐねている今日この頃。

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コメント
恐るべし…。俳句会
昨夜、秋の夜長に「堤中納言物語」を読んでいました(現代語訳)。その中の一編「虫めずる姫君」(風の谷のナウシカのモチーフになったお話)に次のようなセリフがありました。「蛇も虫の仲間です・・・」
漫画版ナウシカに「蟲」という字があって、不思議な字だと長年思っていましたが、どうしてその字があるのか、先生の昨日のブログを呼んではじめて理解しました。感謝します。OH!シンクロニティー!!
カタカタカタさん
へーー、お勉強になりましたね。

私も数十年生きて初耳でした!!

俳句会にいらっしゃいませ、めちゃ面白いです。少々ストレスもありますが。笑


カタカタカタさんってカタギのカタですかね?

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