八月のカモメ句会
2016年08月14日
カモメのばぁばぁ「夜の美術館」句会報第二四号(平成二十八年八月)
八月七日(日)、連日の猛暑でしたが、暦の上では今日が立秋、心なしか橋を渡る風も涼しく感じられる。丸町年和さんの作品展の会場をお借りして、十四名の参加者で六時過ぎに、いつものようにはじまった。
(◎印は高点句、◯印は次点句 ○○○は原句修正箇所)

兼題「広島忌・原爆忌」 (清記逆順列記)
原爆忌小さき命の飛来せる 華院
魚の影川面にゆれて原爆忌 朋子
広島忌黙祷に聞く血の巡り 志路
ひろしま忌何事もなきや鳩が舞う 六星
噴水ではしゃぐ子達や広島忌 走破
鳩よりも軽き命の原爆忌 風外
えんてんかまたやってきたあのあつさ 空心
◎師は常に長袖なりし原爆忌 釜爺
湧き水が両手にあふるる原爆忌 麦
原爆忌まわりの木々やのびのびて 厚子
年を経て祭りのごとき原爆忌 りう子
○線路辺の碑に人は無し原爆忌 かかし
祈(き)真白(ましろ)碑(ひ)白く碑黒しヒロシマ忌((回文)) 判字名
六本の河のこりたる広島忌 茂樹
当季雑詠(初秋)
書家気取り墨散らしたる文月かな 華院
肉じゃがを炊きて子を待つ残暑かな 朋子
白桃の鈍(なまく)らにさへ無抵抗 志路
七夕の川の向こうにポケモンが 六星
◎みそ汁の湯葉ゆらりゆれ秋立つ日 走破
孫達が棒をななめに西瓜わり 風外
せみもなきあつい風ふき秋が来た 空心
○灯籠にしたたむる字のつたなくて 釜爺
(元安川にて)
○八月が往く読みかけの本閉じるよに 麦
洗濯す間にそよと風立ちぬ 厚子
秋立ちぬ赤子の声もよく透る りう子
秋めくや肌撫ぜる風深呼吸 かかし
梨剝くやスメタナの音刃を渡る 判字名
劇団の立ち上げ無事に今朝の秋 茂樹
(句会寸描)
*兼題の「広島忌・原爆忌」は、原爆を自らの記憶の中にとらえた釜爺さんの句がトップに輝いた。雑詠「初秋」は走破さんの句が見事一位を獲得した。兼題は、皆さん口々に難しかったとぼやいておられたが、心に響く句が数多く見受けられた。雑詠は季節の変わり目を上手く詠み込んだ句が多かった。
*兼題「広島忌・原爆忌」
◎師は常に長袖なりし原爆忌 釜爺
感情を抑えて実体験の記憶をさらりと表現しているところが胸を打つ。中七の「長袖なりし」に作者の深い観察と思いが込められている。
○線路辺の碑に人は無し原爆忌 かかし
広島には、いたるところに原爆慰霊碑が見受けられるが、このような場所を率直な目で見つめている言葉に長い歳月が感じられる。
*当季雑詠(初秋)
◎みそ汁の湯葉ゆらりゆれ秋立つ日 走破
季節のわずかな変わり目を日常のさりげない暮らしの中に上手くとらえている。秋の香りのようなものまで伝わってくる。
○灯籠にしたたむる字のつたなくて 釜爺
(元安川にて)
流した灯籠にどのような言葉が託されているか、気になるとこ
ろである。下五の「つたなくて」で終えているところに余韻が残っている。
○八月が往く読みかけの本閉じるよに 麦
作者曰く八月があっという間に過ぎる様子を詠んだとのこと。私は、原爆、終戦、お盆と何かと重い「八月」に対しての「読みかけの本閉じるよに」の比喩が新鮮で詩情が感じられた。
*次回予定
日時 九月四日(日)十八時~二十時
場所 「カモメのばぁばぁ」
投句 「月一切」と「仲秋」の句を一句ずつ
(茂樹 記)
私は参加された皆さんの俳句をよんで、いいなぁと感心するばかり。
今回は兼題のせいか格別にそれぞれの思いが伝わってくる気がしました。
走波さん、釜爺さん、良かったですね!!
サビ子さん、手作りの冷たくてほんのり甘い水羊羹を沢山差し入れてくださってありがとう。
差し入れが楽しみ~、徐々に数が増えてますよね・・・・・。
朋子さんの 肉じゃがを炊きて子を待つ残暑かな という俳句がお盆のころに帰省する子等を待つお母さんの気持をよく表してるなぁと思いました。
うちんちもお正月もお盆もなかなかみんなそろわなくて今年のお盆は一人欠けてるけどほぼほぼ一緒に集まれて嬉しかったんですよ。そしてまたそれぞれの連れ合いの実家に行ってしまってにぎやかだったのがすーっといなくなって狭い我が家も広く感じています。

アトムがいるからいっか!!


今日は、マルマッチのお誕生日。




明日は、ムスコッチたちの誕生日。


お盆ってうっかり忘れるんよね、おめでとう~~~!!!

八月七日(日)、連日の猛暑でしたが、暦の上では今日が立秋、心なしか橋を渡る風も涼しく感じられる。丸町年和さんの作品展の会場をお借りして、十四名の参加者で六時過ぎに、いつものようにはじまった。
(◎印は高点句、◯印は次点句 ○○○は原句修正箇所)

兼題「広島忌・原爆忌」 (清記逆順列記)
原爆忌小さき命の飛来せる 華院
魚の影川面にゆれて原爆忌 朋子
広島忌黙祷に聞く血の巡り 志路
ひろしま忌何事もなきや鳩が舞う 六星
噴水ではしゃぐ子達や広島忌 走破
鳩よりも軽き命の原爆忌 風外
えんてんかまたやってきたあのあつさ 空心
◎師は常に長袖なりし原爆忌 釜爺
湧き水が両手にあふるる原爆忌 麦
原爆忌まわりの木々やのびのびて 厚子
年を経て祭りのごとき原爆忌 りう子
○線路辺の碑に人は無し原爆忌 かかし
祈(き)真白(ましろ)碑(ひ)白く碑黒しヒロシマ忌((回文)) 判字名
六本の河のこりたる広島忌 茂樹
当季雑詠(初秋)
書家気取り墨散らしたる文月かな 華院
肉じゃがを炊きて子を待つ残暑かな 朋子
白桃の鈍(なまく)らにさへ無抵抗 志路
七夕の川の向こうにポケモンが 六星
◎みそ汁の湯葉ゆらりゆれ秋立つ日 走破
孫達が棒をななめに西瓜わり 風外
せみもなきあつい風ふき秋が来た 空心
○灯籠にしたたむる字のつたなくて 釜爺
(元安川にて)
○八月が往く読みかけの本閉じるよに 麦
洗濯す間にそよと風立ちぬ 厚子
秋立ちぬ赤子の声もよく透る りう子
秋めくや肌撫ぜる風深呼吸 かかし
梨剝くやスメタナの音刃を渡る 判字名
劇団の立ち上げ無事に今朝の秋 茂樹
(句会寸描)
*兼題の「広島忌・原爆忌」は、原爆を自らの記憶の中にとらえた釜爺さんの句がトップに輝いた。雑詠「初秋」は走破さんの句が見事一位を獲得した。兼題は、皆さん口々に難しかったとぼやいておられたが、心に響く句が数多く見受けられた。雑詠は季節の変わり目を上手く詠み込んだ句が多かった。
*兼題「広島忌・原爆忌」
◎師は常に長袖なりし原爆忌 釜爺
感情を抑えて実体験の記憶をさらりと表現しているところが胸を打つ。中七の「長袖なりし」に作者の深い観察と思いが込められている。
○線路辺の碑に人は無し原爆忌 かかし
広島には、いたるところに原爆慰霊碑が見受けられるが、このような場所を率直な目で見つめている言葉に長い歳月が感じられる。
*当季雑詠(初秋)
◎みそ汁の湯葉ゆらりゆれ秋立つ日 走破
季節のわずかな変わり目を日常のさりげない暮らしの中に上手くとらえている。秋の香りのようなものまで伝わってくる。
○灯籠にしたたむる字のつたなくて 釜爺
(元安川にて)
流した灯籠にどのような言葉が託されているか、気になるとこ
ろである。下五の「つたなくて」で終えているところに余韻が残っている。
○八月が往く読みかけの本閉じるよに 麦
作者曰く八月があっという間に過ぎる様子を詠んだとのこと。私は、原爆、終戦、お盆と何かと重い「八月」に対しての「読みかけの本閉じるよに」の比喩が新鮮で詩情が感じられた。
*次回予定
日時 九月四日(日)十八時~二十時
場所 「カモメのばぁばぁ」
投句 「月一切」と「仲秋」の句を一句ずつ
(茂樹 記)
私は参加された皆さんの俳句をよんで、いいなぁと感心するばかり。
今回は兼題のせいか格別にそれぞれの思いが伝わってくる気がしました。
走波さん、釜爺さん、良かったですね!!
サビ子さん、手作りの冷たくてほんのり甘い水羊羹を沢山差し入れてくださってありがとう。
差し入れが楽しみ~、徐々に数が増えてますよね・・・・・。

朋子さんの 肉じゃがを炊きて子を待つ残暑かな という俳句がお盆のころに帰省する子等を待つお母さんの気持をよく表してるなぁと思いました。
うちんちもお正月もお盆もなかなかみんなそろわなくて今年のお盆は一人欠けてるけどほぼほぼ一緒に集まれて嬉しかったんですよ。そしてまたそれぞれの連れ合いの実家に行ってしまってにぎやかだったのがすーっといなくなって狭い我が家も広く感じています。

アトムがいるからいっか!!












お盆ってうっかり忘れるんよね、おめでとう~~~!!!



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