Story 『最終章』
2007年09月01日
Witch in ladbroke grove 4
おとといの夜中の1時過ぎにまたサリーがぼくの部屋に赤茶色い料理の入った皿を持ってやってきた。
指の煮込みシチューを持ってドアから身を乗り出してぼくの部屋を見回している。
何度もこの指の肉は旨いと言って皿を置いて行った。
何かの指の肉は、しこしこして今まで食べたことのない食感だった。
まずくは無いけれど、ぼくは二口目は食べることが出来なかった。
この不気味な魔女のフラットに暮らして何日たったろうか。
ぼくの部屋の窓からみえる大きな木についた実が少し赤く色づいてきた。
相変わらず外は今日も雨が降っていて部屋は寒い。
ぼくは、ぼくは暗闇の中で何かを探している。
ついに、上の部屋のマネキンの少女がこのフラットから出て行く決心をした。
いつか、ぼくらは、あのキッチンのエスニックなにおいの染み付いた大きな鍋で煮込まれるかもしれない、あるいは、呪いをかけられてこの魔女の館にあるあの人形のように変えられるかもしれないから。
少女が魔女に出て行くことを伝えると「みんないなくなる・・・、何もかも私から去っていく!」とナイフを持った右手を振り回して大きなからだで上からぼくらを睨みながら叫んだ。
マネキンの少女とぼくは、これ以上魔女を刺激しないように後ろずさりに、部屋まで帰って、眠れない夜を過ごした。
それから暫くして、マネキンの少女はサリーが出かけている間にこのフラットを出て行った。
少女は、一緒にここを出ようと言ってくれたけど、ぼくはなんだかまだ出てはいけないような気がしたのでここに残ることにした。
みしみしと階段を降りて、深夜にぼくの部屋にやってきては、部屋中を見回していく魔女と、美しいマネキンの少女との生活は、この日が最後になった。
少女がフラットを出て行ってから一週間後に魔女も出て行った。
少しの間帰ってこないから、ここが嫌なら出て行ってもかまわないと魔女はぼくに言った。
留守にするのは、一週間かもしれないし一ヶ月かもしれないと言い残して。
Witch in ladbroke grove 5
もう夏だというのに、薄寒い日が続いた。
あれから、ぼくは一人でこの部屋に住んでいる。
魔女が帰ってくる前に、ここから逃げ出そうと思えば今なら容易く出られることは分っていた。
でも、ぼくはまだ見つけられないでいた。何かを・・・・。
それから3ヶ月経ってもサリーは帰ってこなかった。
8月の最終の休日にカリビアンたちのカーニバルがこの魔女の館の周りで狂うほどの騒音とともに始まった。
ボリュームをいっぱいにしたアンプから流れる爆音で心臓までがぶるぶる震えた。
ぼくは、鍵を開け暗い階段を上がって、小便臭いリフトに息を止めて乗り、重たい青い扉を開けて、通りまで出て行った。
昼過ぎるとこのラドグロークグローブの通りは様々な色の人で埋め尽くされた。
茶色い女が腰をふる。黒い男が、裸で宙を威嚇する。
踊る 叫ぶ 抱き合う。
ジャマイカの赤黄緑の旗が舞う。
異国で暮らす人間の虐げられてきた長い歴史が、憤りがそして力が、この道の上でビートに乗ってあふれ出しうねりとなって押し寄せてきた。
それから二晩狂想曲は続き、そして200万人を越す人々が立ち去った通りにはゴミの悪臭だけが残っていた。
「妖精の住む森」は、食い散らかした鶏肉や割れた酒瓶、潰れたビール缶、汚れた紙皿、コップなどで覆いつくされ、それらが回収された後もすえたゴミの匂いはアスファルトに染み付いて消えない。
人間の、何とひたむきで,傍若で、攻撃的で、猥褻で、悲しくて、楽しくて、そして美しいことか!
ぼくは、このフラットを出て行くことにした。
暗く細い階段をあがって、魔女のドアの前をとおり、下へ下へ降りていった。
まぶしい日差しが外には溢れていた。
通りの角に、羊男が待っていた。
「やぁ、出て行くのだね。」
「そうだね、そろそろ描きたくなったのだよ。」
「何を描くの?」
「光と、色と、シンジツ。」
「シンジツ?それは、どこにでもある?どこでも見えると思う?」
「そうだね、見ようと思えばどこでも見えるさ。ねぇ、それで、
ぼくらは、またどこかで会えるの?」
「もちろんさ、君が会いたいと思えば。」
ぼくは、イーグルパブの角を曲がり、この街に来た時と同じ道を通って、ラドグロークグローブの駅に向かってゆっくり歩いた。
Post script----------
When I arrived this strange flat , my landlady Sarry annoyed me lots.
She hasn’t liked bright room, so always our (I and Mika who was model of a beautiful mannequin girl.) rooms’ve been darkness.
And there ware many troubles ,we’ve done heavy experiences in this flat.
Therefore I want to write my story.
Of course you know that Hitsujiotoko is my favorite Murakami Haruki’s character.
I really want to see Hitsujiotoko,then he came my story.
My friend Kazuhi is the model of my Hitsujiotoko, coze his bunchs of curled hairs are looks like the ear of sheep. The girl from Swiss cottage’s model is Emi.
And a witch in Grove’s model is Sally.
We’ve made a good (so so) relationship after, so I don’t dislike her now.
I enjoyed writing my story.
Thank you for reading. From riri xxxxxx 3108 07
おとといの夜中の1時過ぎにまたサリーがぼくの部屋に赤茶色い料理の入った皿を持ってやってきた。
指の煮込みシチューを持ってドアから身を乗り出してぼくの部屋を見回している。
何度もこの指の肉は旨いと言って皿を置いて行った。
何かの指の肉は、しこしこして今まで食べたことのない食感だった。
まずくは無いけれど、ぼくは二口目は食べることが出来なかった。
この不気味な魔女のフラットに暮らして何日たったろうか。
ぼくの部屋の窓からみえる大きな木についた実が少し赤く色づいてきた。
相変わらず外は今日も雨が降っていて部屋は寒い。
ぼくは、ぼくは暗闇の中で何かを探している。
ついに、上の部屋のマネキンの少女がこのフラットから出て行く決心をした。
いつか、ぼくらは、あのキッチンのエスニックなにおいの染み付いた大きな鍋で煮込まれるかもしれない、あるいは、呪いをかけられてこの魔女の館にあるあの人形のように変えられるかもしれないから。
少女が魔女に出て行くことを伝えると「みんないなくなる・・・、何もかも私から去っていく!」とナイフを持った右手を振り回して大きなからだで上からぼくらを睨みながら叫んだ。
マネキンの少女とぼくは、これ以上魔女を刺激しないように後ろずさりに、部屋まで帰って、眠れない夜を過ごした。
それから暫くして、マネキンの少女はサリーが出かけている間にこのフラットを出て行った。
少女は、一緒にここを出ようと言ってくれたけど、ぼくはなんだかまだ出てはいけないような気がしたのでここに残ることにした。
みしみしと階段を降りて、深夜にぼくの部屋にやってきては、部屋中を見回していく魔女と、美しいマネキンの少女との生活は、この日が最後になった。
少女がフラットを出て行ってから一週間後に魔女も出て行った。
少しの間帰ってこないから、ここが嫌なら出て行ってもかまわないと魔女はぼくに言った。
留守にするのは、一週間かもしれないし一ヶ月かもしれないと言い残して。
Witch in ladbroke grove 5
もう夏だというのに、薄寒い日が続いた。
あれから、ぼくは一人でこの部屋に住んでいる。
魔女が帰ってくる前に、ここから逃げ出そうと思えば今なら容易く出られることは分っていた。
でも、ぼくはまだ見つけられないでいた。何かを・・・・。
それから3ヶ月経ってもサリーは帰ってこなかった。
8月の最終の休日にカリビアンたちのカーニバルがこの魔女の館の周りで狂うほどの騒音とともに始まった。
ボリュームをいっぱいにしたアンプから流れる爆音で心臓までがぶるぶる震えた。
ぼくは、鍵を開け暗い階段を上がって、小便臭いリフトに息を止めて乗り、重たい青い扉を開けて、通りまで出て行った。
昼過ぎるとこのラドグロークグローブの通りは様々な色の人で埋め尽くされた。
茶色い女が腰をふる。黒い男が、裸で宙を威嚇する。
踊る 叫ぶ 抱き合う。
ジャマイカの赤黄緑の旗が舞う。
異国で暮らす人間の虐げられてきた長い歴史が、憤りがそして力が、この道の上でビートに乗ってあふれ出しうねりとなって押し寄せてきた。
それから二晩狂想曲は続き、そして200万人を越す人々が立ち去った通りにはゴミの悪臭だけが残っていた。
「妖精の住む森」は、食い散らかした鶏肉や割れた酒瓶、潰れたビール缶、汚れた紙皿、コップなどで覆いつくされ、それらが回収された後もすえたゴミの匂いはアスファルトに染み付いて消えない。
人間の、何とひたむきで,傍若で、攻撃的で、猥褻で、悲しくて、楽しくて、そして美しいことか!
ぼくは、このフラットを出て行くことにした。
暗く細い階段をあがって、魔女のドアの前をとおり、下へ下へ降りていった。
まぶしい日差しが外には溢れていた。
通りの角に、羊男が待っていた。
「やぁ、出て行くのだね。」
「そうだね、そろそろ描きたくなったのだよ。」
「何を描くの?」
「光と、色と、シンジツ。」
「シンジツ?それは、どこにでもある?どこでも見えると思う?」
「そうだね、見ようと思えばどこでも見えるさ。ねぇ、それで、
ぼくらは、またどこかで会えるの?」
「もちろんさ、君が会いたいと思えば。」
ぼくは、イーグルパブの角を曲がり、この街に来た時と同じ道を通って、ラドグロークグローブの駅に向かってゆっくり歩いた。
Post script----------
When I arrived this strange flat , my landlady Sarry annoyed me lots.
She hasn’t liked bright room, so always our (I and Mika who was model of a beautiful mannequin girl.) rooms’ve been darkness.
And there ware many troubles ,we’ve done heavy experiences in this flat.
Therefore I want to write my story.
Of course you know that Hitsujiotoko is my favorite Murakami Haruki’s character.
I really want to see Hitsujiotoko,then he came my story.
My friend Kazuhi is the model of my Hitsujiotoko, coze his bunchs of curled hairs are looks like the ear of sheep. The girl from Swiss cottage’s model is Emi.
And a witch in Grove’s model is Sally.
We’ve made a good (so so) relationship after, so I don’t dislike her now.
I enjoyed writing my story.
Thank you for reading. From riri xxxxxx 3108 07
◎ 最終章から更に新たなる出発にエールをおくると共にこれかららもRiRiブログを愛し続けます!
旅に出ると、ますますお返事も書きにくくなるかと思いますが、読んでやってください。
よろしくおねがいしまーす。
カズボン情報が入ったら、私にも教えてくださいね!
何時でも会えないと思うと、やたら気になりますね。
いやあ、あの晩は刺激的でした☆
私は呑気にぐっすり眠ってしまいましたが。。。
リリーと一緒に寝たあのベッドのぬくもりは忘れられません♪♪
魔女が見たかったって言う人が多い中、最も怖かった瞬間に来てたもんね。
若干脚色はしているものの、基本的には全部本当の話なので、フラットメイトのミカと愛ちゃんが証人です。
私は、愛ちゃんと£1の小さなマグカップを値切ってヘッド&テールしたのが忘れられないよ。思い出の一品になった。