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詩を読んで忘年会。

2009年12月28日
今日集まった皆さんが読んだ詩は、

谷川俊太郎・キング牧師・藤沢秀行(囲碁棋士)・茨木のり子・ジャン・コクトー・サムエル・ウルマン・カール・ブッセ・工藤直子・まどみちお・金子みすず ・アデキユカ・ピーコロ・種田山頭火・高村光太郎などなど。

1

しみじみと静かに盛り上がるいい忘年会でした。



今日の詩を全部書きたいけど無理だから、二つばかり。





倚(よ)りかからず   茨木のり子 73歳の作品



 もはや
 
 できあいの思想には倚りかかりたくない

 もはや

 できあいの宗教には倚りかかりたくない

 もはや

 できあいの学問には倚りかかりたくない

 もはや

 いかなる権威にも倚りかかりたくはない

 ながく生きて

 心底学んだのはそれぐらい

 じぶんの耳目

 じぶんの二本足のみで立っていて

 なに不都合のことやある

 倚りかかるとすれば

 それは

 椅子の背もたれだけ








鉢の子  種田 山頭火


 生死の中の 雪ふりしきる

 笠にとんぼをとまらせてあるく

 歩きつづける彼岸花 咲きつづける

 まっすぐな道でさみしい

 また見ることもない山が遠ざかる

 どうしようもないわたしが歩いている

 すべってころんで山がひっそり

 つかれた脚へとんぼとまった

 捨てきれない荷物の重さ まへうしろ

 あの雲がおとした雨にぬれている

 こんなにうまい水があふれている

 まったく雲がない笠をぬぎ

 墓がならんでそこまで波がおしよせて

 酔うてこうろぎと寝ていたよ

 雨だれの音も年とった

 物乞ふ家もなくなり山には雲

 よい湯からよい月へ出た

 笠へぽっとり椿だった




未分類 | コメント(13) | トラックバック(0)
コメント
No title
いい忘年会ですね・・・、
好きな詩を読んでその年を振り返る、それも素敵な詩人たちばかりで
集まっている人たちのセンスが伺えます。

茨木のり子は大好きな詩人です。
No title
忘年会と言うと酔っ払ったおじさんのいやなイメージがあるのですが、詩を読む忘年会って本当にすてき。すばらしいお仲間ですね。
茨木のり子さんが73歳で書かれた詩。強くりりしく生きてこられたのが分かります。励まされるように感じました。
窓を開けると
ありがとうございます。こはるです。
忘年会ということで1年を振り返って、、、1番良かったことは、カモメのばぁばぁ・ririさんとの出会いです。まどみちおさんの話では、「窓を開けるといろんなものが見えてくる。危険を感じて閉めたら守ってくれる・・・」。アデキユカさんの「今日のまど」もいいですね。昨夜の詩(?)の中でお気に入りは、ユカさんのものです。絵本なので、ページをめくるごとにワクワクしました。絵も大好きです。ユカさん、絵本出してくださいよ。中学生や高校生にも見てほしいなと思いました。
万年筆ライダーさん、絵展、楽しみにしています。
窓ならぬ、カモメさんの扉を開けた日から世界が広がりました。感謝です。
来年も、素敵な年にしたいですね。
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Re: 今年会えなくて残念*
すんまへん、出べそで~。
来年こそは会えますように!e-53
ヘルさん&yuchiさん
茨木のり子さんのこの詩、私初めてです。
たまたま来てくれた女性二人が同じ本を持ってこられたんですよ。
一年の終わりに良い時間もらった気がしたよ。e-491
小春ちゃん
こちらこそ、突然カモメで口笛の演奏が始まった日から楽しい風が吹いています!e-343

ゆかちゃんの絵本をきれいな声でわかりやすく読み聞かせてもらってみんな喜んでました。
ありがとう。

今度音楽の日には是非うたいも聴かせてくださ~い!
No title
詩はよくわからないジャンルですが
茨木のり子さんは知ってます(名前だけ;
好きな詩を朗読する忘年会、あっアデキユカさんも書かれるんですね>詩

いいな~フランスとドイツの旅、
どのくらい行ってるの?気をつけて行ってきてください。
どるっち
アデキユカちゃんは自作の詩を読んだんよ。
自作の絵本も一冊だけ作ってきたよ。彼女の世界が広がっていたよ。
また、刺激されちゃったですわ。

旅は、2週間の予定です。
いつもいつも前夜のパッキングでどたばた出かけます、今回は極寒らしいからホッカイロだけははよから購入です。
寒いんだろうな~~~~。v-12
しみじみと
素晴らしい忘年会でした。それぞれが、それぞれの想いの詩を聞かせてくれました。
一期一会の意味をかみしめています。
RiRiさん ありがとう。来年もよろしく

PS:「よりかからず」よりかかってばかりの私の心にに響きました。
コンクリートから人へ
この鳩山総理の一行詩に対する私のお返しの一行詩は、
「嫌われるコンクリートが仕事くれ」です

初恋、あかさたなはまやらわ、帽子がぶっ飛んだ・・・に挑戦しましたが、私には詩的感覚が乏しいようです
今度は、絵本の読み聞かせはいかがですか?

来年は、ドイツ見て歩きを聞かせてください
万年筆おじさん
それを言うなら私の方ですじゃん。
おじさんは(失礼)いつも何かに夢中でこちらは刺激をいただいて。
ありがとうございます。
来年一発目、よろしくお願いします!!

寄りかかるばかり・・・って受けました。笑
ピーコロさん
すんまへんー、ピーコロさんがあんましわらかすから、ピーコロさんのときは題名を書き忘れました。
私はコンクリートおじさんは、素敵な詩人だと思いました。
また、面白い詩を読んでね。

ドイツ土産話できるように楽しんできます!

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