丹田和宏&はる二人展
2021年07月24日


7月16日より31日まで、丹田先生とはるちゃんの二人展を開催しています。
おちゃめだった先生のことだからギャラリーは笑い声が絶えません。
お仲間が毎日芸を奉納してくれています。(笑)→それはまた。
俳句を募集してみました。
丹田先生に、俳句でも川柳でも散文でもどうぞこちらへお贈りください。(投句順)
枯れかけた向日葵の絵に思い馳せ
走波(沖野奈々海)
絵筆だけ携へし人春に逝く
釜爺(廣瀬俊幸)
あの人が逝った時に詠んだ句です。季節は違いますが・・・。
SP盤流すギャラリー夏の星
茂樹(黒宮茂樹)
蓮の花水差し描く君想ふ
菊太郎(黒宮サビ子)
空蝉のメランコリアよ風となり
中中(まつおあき)
影遠しレモンと髭とキャスケット
朋子(後藤朋子)
逝きしども沢山の友集い来る
愛幸(福原和子)
志ん生聴く?ええあどうかな土用あい
釜爺(廣瀬俊幸)
(丹田先生と夏のカモメにて)
ふふふふふ(丹田さん)はっはっはっはさようなら
酔頓楼(堀治喜)
微笑みとカンバス抱え夏帽子
たつみ(宮本ひろみ)
夏の風モチーフ動かしじゃまたネ
たぬきレモン(はる)
雪の朝置いていくなとランドセル
姉ちゃん(丹田姉)

風ペダル今日はどの海どこの山
姉ちゃん(丹田姉)

タンタンと呼ぶ人(友)の来て夏帽子
六星(船本由利子)
涼しさや言葉少なきヴァリエーション(変奏)
栗栖恒久
まだ君が描く気がして
白百合を 灼熱の街に探し回る
君そのものの 可憐な白を
福田靖子
静寂の二階のアトリエセミ見られ
風外(宮武裕)
とわのえん楕円の中に調和あり
マルマチ(丸町年和)
空蝉を小箱にそつと髭の人
舟々(山口修平)
描きかけの画布に檸檬の黄の仄か
舟々(山口修平)
ハンチングまだそこにあり夏の雲
厚子(灰西厚子)
祝島穏やかに過ぐ夏の風
厚子(灰西厚子)
そこかしこ人の中にも小石にも
えこ(佐藤智子)
古い原稿ペイントを書く読み取り心の自由
Rachid
丹田さんは図書館のように知識があった。彼の絵を読み解くと、心の自由を感じた。ラシード
絵を観ててぼんやり顔が丹田さん
なりりん(大田一成)
キャンバスが静かに語る強き意思
在りし日の姿重なる二人展
幸音(梅田幸子)
愛されし未だみぬ人はかげろうのレモン片手に静かに笑む
麦(岩原麦)
青空に溶けて消えいくレモン色
淡青(ヘルブラウ)
ふんわりとみんなの中に絵の中に
ともこ(大田ともちゃん)
静物と風景を抜け廿日市
大井赤亥
茶目な人のぞいたかと青葡萄
手向けの音雲の峰にも届けたり
ひまわりは枯れてもそばに絵の中に
妙子(はるちゃんのお母さん)
遍在の影をうつすや夏の月
三浦寿秀
タンタンドル♪ やさしい時間
2021年07月19日
七月の句会 兼題「合歓の花」
2021年07月13日
カモメのばぁばぁ「夜の美術館」句会報第八十二号(令和三年七月)
今回は、緊急事態宣言がやっと解除され三ヶ月ぶりの句会となった。湊里香さんの絵画展の会場をお借りして、いつものように十八時開始となった。参加者は、初参加の湊里香(俳号:碧霄)さんと欠席投句の五名を含めて十四名となった。

途中から走波さんも出席されました。
(◎印は高点句、◯印は次点句 ○○○は原句修正箇所)
(兼題は清記順に列記 雑詠も兼題の清記順に列記)
兼題 「合歓の花」
合歓の花天女のつけし髪飾り 風外
◎朝霧に夢の続きか合歓の花 碧霄
〇突然の雨に打たれてねむの花 進
ジュリアナの扇のごとき合歓の花 走波
〇初めての紅を一刷毛合歓の花 朋子
故郷の川に色あり合歓の花 ねむ女
〇本日の店仕舞ひして合歓の花 えこ
◎忘れたき想ひ出もあり合歓の花 六星
◎花合歓やなもあみだんぶを路地に聞く 中中
◎峡深きとまやにけぶる合歓の花 茂樹
保護猫の里親探し合歓の花 たつみ
○悪口もふわりかわして合歓の花 厚子
◎キャラバンの影長く曳き合歓の花 釜爺
合歓の花そねひびきこそ惑はしき 愛幸
当季雑詠
年一度七夕の笹はたらけり 風外
長き列白き輝きかき氷 風外
昼さがり窓辺にゆれる若葡萄 碧霄
入道雲高くそびえて目指す宇宙(そら) 碧霄
○香りしてすれ違ひたる日傘かな 進
わが犬も簾おろして午寝かな 進
編んだり解いたり雨の日のレース編み 走波
鬼百合の色鮮やかや朝の雨 走波
紫陽花や気ままな君の尾のゆくえ 朋子
地下街のひまわり空を探しおり 朋子
もじずりのすつくと伸びてねぢゆるき ねむ女

○板張の厠にぢつと袋蜘蛛 ねむ女
故郷の雨戸開けば散る舟虫 えこ
闇にひびふわり腐草蛍となる えこ
子らの声遊び終はらぬ白夜かな 六星
南口真夏の真っ赤な花の列 六星
○大いなる風を生む時青芭蕉 中中
ががんぼやなぜ生きている生きている 中中
白シャツの駆け抜け躍るランドセル 茂樹
◎校庭に馬穴転がる炎天下 茂樹
漱石は売れてゆきたり雲の峰 たつみ
くちなはの写真画面を閉づる朝 たつみ

玉虫や絢爛にみるグロテスク 厚子
鉢植えも我が家自慢の夏畑 厚子
夏靴のため息かすか二十二時 釜爺
草ひいて空の近さを確むる 釜爺
曲げ胡瓜新鮮そのままかぶりつき 愛幸
夏至の日に窓開け放ち風渡る 愛幸
(句会寸描)
*兼題の「合歓の花」は、まれに見る大接戦の末、初参加の碧霄さんをはじめ、六星さん、中中さん、釜爺さんと茂樹が同点一位となった。雑詠は、茂樹が一位となった。今回は、兼題の選がかなり分散して、広範囲にわたって取り上げられていた。

*兼題 「合歓の花」
◎朝霧に夢の続きか合歓の花 碧霄
しっとりとした幻想的な光景が目に浮かぶ。ただ、「朝霧」(秋)が、季重なりになったのが、惜しまれる。
◎忘れたき想ひ出もあり合歓の花 六星
よい「想ひ出」、よくない「想ひ出」などといろいろと想像を駆り立てて、興味深い。「合歓の花」が作者の様々な心境をあたたかく包み込んでくれている。
◎花合歓やなもあみだんぶを路地に聞く 中中
浄土真宗が盛んな広島では、ごく日常のことかもしれない。幼いころからの風物詩として、「花合歓」もよく映えて調和している。
◎峡深きとまやにけぶる合歓の花 茂樹
以前は、日本の山間部では、よく見かけた光景であるが、今では、過疎化や廃線などの影響により目にすることは少なくなった。
◎キャラバンの影長く曳き合歓の花 釜爺
「合歓の花」といえばどこか中国の奥深い桃源郷のようなところを連想するが、この句はまずシルクロードが浮かび近くにオアシスがあるような雰囲気がする。のんびりと進む駱駝の「キャラバン」と「合歓の花」が鮮やかに映える。
〇突然の雨に打たれてねむの花 進
晴れている時の「合歓の花」は本当に艶やかな雰囲気をかもしだしているだけに、雨に打たれるとどことなく哀愁が漂っているような気持ちになる。
〇初めての紅を一刷毛合歓の花 朋子
様々な場面が想像できる一句。「初めて」、「一刷毛」など、清清しさを感じる。
〇本日の店仕舞ひして合歓の花 えこ
昨今のコロナ禍で、客があまり来ず早々に店仕舞いをしたのであろうか。もやもやした気持ちを「合歓の花」がやさしく癒して救われる。
○悪口もふわりかわして合歓の花 厚子
「悪口」は誰でも気になるものであるが、「合歓の花」を観て、いつの間にか気持ちが軽くなった。中七の「ふわりかわして」の「ふわり」がいかにも「合歓の花」らしい。
*当季雑詠
◎校庭に馬穴転がる炎天下 茂樹
「校庭」に、水でも撒こうとしていたブリキの「馬穴(バケツ)」が、ホースとともに無造作に転がっていた。
○香りしてすれ違ひたる日傘かな 進
すれ違うまでは特に意識していなかったが、ほどよい香水の香りをかいで、思わず日傘の女性を振り返る。
○板張の厠にぢつと袋蜘蛛 ねむ女
五十年前にタイムスリップしたような光景である。ほの暗い裸電球の下に映し出される「袋蜘蛛」の行方を見守っている。
○大いなる風を生む時青芭蕉 中中
晴れわたる空に心地よくなびいている「青芭蕉」の姿は、いかにも夏らしく力強い。中七の「風を生む時」が独創的で「青芭蕉」によく合っている。
*次回予定
日時 八月八日(日)十八時〜二十時
場所 カモメのばぁばぁ
投句 兼題「盆一切」一句と当季雑詠を二句
※新型コロナウイルスの状況次第では、通信句会とします。
投句締切 八月七日(土)
投句先 茂樹または六星さん
清記公表 八月八日(日)
選句締切 八月十一日(水)
選句連絡先 茂樹まで
(茂樹 記)
今回は、緊急事態宣言がやっと解除され三ヶ月ぶりの句会となった。湊里香さんの絵画展の会場をお借りして、いつものように十八時開始となった。参加者は、初参加の湊里香(俳号:碧霄)さんと欠席投句の五名を含めて十四名となった。

途中から走波さんも出席されました。
(◎印は高点句、◯印は次点句 ○○○は原句修正箇所)
(兼題は清記順に列記 雑詠も兼題の清記順に列記)
兼題 「合歓の花」
合歓の花天女のつけし髪飾り 風外
◎朝霧に夢の続きか合歓の花 碧霄
〇突然の雨に打たれてねむの花 進
ジュリアナの扇のごとき合歓の花 走波
〇初めての紅を一刷毛合歓の花 朋子
故郷の川に色あり合歓の花 ねむ女
〇本日の店仕舞ひして合歓の花 えこ
◎忘れたき想ひ出もあり合歓の花 六星
◎花合歓やなもあみだんぶを路地に聞く 中中
◎峡深きとまやにけぶる合歓の花 茂樹
保護猫の里親探し合歓の花 たつみ
○悪口もふわりかわして合歓の花 厚子
◎キャラバンの影長く曳き合歓の花 釜爺
合歓の花そねひびきこそ惑はしき 愛幸
当季雑詠
年一度七夕の笹はたらけり 風外
長き列白き輝きかき氷 風外
昼さがり窓辺にゆれる若葡萄 碧霄
入道雲高くそびえて目指す宇宙(そら) 碧霄
○香りしてすれ違ひたる日傘かな 進
わが犬も簾おろして午寝かな 進
編んだり解いたり雨の日のレース編み 走波
鬼百合の色鮮やかや朝の雨 走波
紫陽花や気ままな君の尾のゆくえ 朋子
地下街のひまわり空を探しおり 朋子
もじずりのすつくと伸びてねぢゆるき ねむ女

○板張の厠にぢつと袋蜘蛛 ねむ女
故郷の雨戸開けば散る舟虫 えこ
闇にひびふわり腐草蛍となる えこ
子らの声遊び終はらぬ白夜かな 六星
南口真夏の真っ赤な花の列 六星
○大いなる風を生む時青芭蕉 中中
ががんぼやなぜ生きている生きている 中中
白シャツの駆け抜け躍るランドセル 茂樹
◎校庭に馬穴転がる炎天下 茂樹
漱石は売れてゆきたり雲の峰 たつみ
くちなはの写真画面を閉づる朝 たつみ

玉虫や絢爛にみるグロテスク 厚子
鉢植えも我が家自慢の夏畑 厚子
夏靴のため息かすか二十二時 釜爺
草ひいて空の近さを確むる 釜爺
曲げ胡瓜新鮮そのままかぶりつき 愛幸
夏至の日に窓開け放ち風渡る 愛幸
(句会寸描)
*兼題の「合歓の花」は、まれに見る大接戦の末、初参加の碧霄さんをはじめ、六星さん、中中さん、釜爺さんと茂樹が同点一位となった。雑詠は、茂樹が一位となった。今回は、兼題の選がかなり分散して、広範囲にわたって取り上げられていた。

*兼題 「合歓の花」
◎朝霧に夢の続きか合歓の花 碧霄
しっとりとした幻想的な光景が目に浮かぶ。ただ、「朝霧」(秋)が、季重なりになったのが、惜しまれる。
◎忘れたき想ひ出もあり合歓の花 六星
よい「想ひ出」、よくない「想ひ出」などといろいろと想像を駆り立てて、興味深い。「合歓の花」が作者の様々な心境をあたたかく包み込んでくれている。
◎花合歓やなもあみだんぶを路地に聞く 中中
浄土真宗が盛んな広島では、ごく日常のことかもしれない。幼いころからの風物詩として、「花合歓」もよく映えて調和している。
◎峡深きとまやにけぶる合歓の花 茂樹
以前は、日本の山間部では、よく見かけた光景であるが、今では、過疎化や廃線などの影響により目にすることは少なくなった。
◎キャラバンの影長く曳き合歓の花 釜爺
「合歓の花」といえばどこか中国の奥深い桃源郷のようなところを連想するが、この句はまずシルクロードが浮かび近くにオアシスがあるような雰囲気がする。のんびりと進む駱駝の「キャラバン」と「合歓の花」が鮮やかに映える。
〇突然の雨に打たれてねむの花 進
晴れている時の「合歓の花」は本当に艶やかな雰囲気をかもしだしているだけに、雨に打たれるとどことなく哀愁が漂っているような気持ちになる。
〇初めての紅を一刷毛合歓の花 朋子
様々な場面が想像できる一句。「初めて」、「一刷毛」など、清清しさを感じる。
〇本日の店仕舞ひして合歓の花 えこ
昨今のコロナ禍で、客があまり来ず早々に店仕舞いをしたのであろうか。もやもやした気持ちを「合歓の花」がやさしく癒して救われる。
○悪口もふわりかわして合歓の花 厚子
「悪口」は誰でも気になるものであるが、「合歓の花」を観て、いつの間にか気持ちが軽くなった。中七の「ふわりかわして」の「ふわり」がいかにも「合歓の花」らしい。
*当季雑詠
◎校庭に馬穴転がる炎天下 茂樹
「校庭」に、水でも撒こうとしていたブリキの「馬穴(バケツ)」が、ホースとともに無造作に転がっていた。
○香りしてすれ違ひたる日傘かな 進
すれ違うまでは特に意識していなかったが、ほどよい香水の香りをかいで、思わず日傘の女性を振り返る。
○板張の厠にぢつと袋蜘蛛 ねむ女
五十年前にタイムスリップしたような光景である。ほの暗い裸電球の下に映し出される「袋蜘蛛」の行方を見守っている。
○大いなる風を生む時青芭蕉 中中
晴れわたる空に心地よくなびいている「青芭蕉」の姿は、いかにも夏らしく力強い。中七の「風を生む時」が独創的で「青芭蕉」によく合っている。
*次回予定
日時 八月八日(日)十八時〜二十時
場所 カモメのばぁばぁ
投句 兼題「盆一切」一句と当季雑詠を二句
※新型コロナウイルスの状況次第では、通信句会とします。
投句締切 八月七日(土)
投句先 茂樹または六星さん
清記公表 八月八日(日)
選句締切 八月十一日(水)
選句連絡先 茂樹まで
(茂樹 記)
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