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八月のカモメの俳句会便りです!(六星欠席投句しました。)

2019年08月11日
カモメのばぁばぁ「夜の美術館」句会報第六十号(令和元年八月)

八月四日(日)、作品展の関係でいつもより一五分遅れの句会となった。金島大智さんの個展会場をお借りして、久しぶりの参加のりう子さん、欠席投句の六星さん、ラシードさん、新治さん、進さん、ねむ女さん、下駄麿さん(途中参加)を含めて十四名の参加者で六時十五分開始となった。
(◎印は高点句、◯印は次点句 ○○○は原句修正箇所)
   (清記逆順列記)



兼題「秋の夜一切」

秋の夜の病室に響く電子音  りう子
夜半の秋栞がわりの割引券  朋子
◎岬には電話ボックス天の川  七軒
棹さして上へ上へと秋の夜  麦
秋の夜に揮毫するひと布の上  たつみ
○いつからか肘をつく癖秋の宵  走波
虫の音の止まる一瞬秋の夜  えこ
切り岸の墓は海向く星月夜  茂樹
月の雨ズリ落ち気味の指栞  下駄麿
ひとり飲(や)る酒も冷たき星月夜  進      
秋蝉に起こされ白夜の窓の空  六星
ペガスス(名馬逝く)を追ふ流星となりしかな  新治
秋の夜や篠笛響く地下ホール  ねむ女
                               
 
当季雑詠

○犬の死に桔梗もらって帰る道  りう子
犬死んで一人散歩の秋の浜  りう子
◎夜の蝉眠れぬ闇にひとしきり  朋子
○川岸の問わず語りや原爆忌  朋子
今日もまた一人焼肉原爆忌  七軒
母の技父の形の自由形  七軒
◎小さき実を個々に結びてここに秋  麦
稲光うそついたのはきつねです  麦
○金亀子通用口に当たりおり  たつみ
○長き夜のウクレレ復習ふサザンかな  たつみ
稲妻や山ばかりなり安芸国  走波
ねこじゃらしそよぐ公園子等の声  走波
川面より風人を撫づ原爆忌  えこ
星月夜ゴッホの窓に風ありや  えこ
○朝顔の蕾の数を確かむる  茂樹
○かなかなや時間の余白ほどほどに  茂樹
タンホイザ歌ふ夜空の金魚かな  下駄麿
◎猛暑日やものに道理のあらばこそ  下駄麿
星もなき道に長まる夜の蛇  進
○寝苦しき夜のしじまに鵺ぞ鳴く  進
ジャルダン(「植物園・大きな庭」)の女神の頬に秋陽さし  六星
フランスの女のお尻も揺れて秋  六星
風の愛撫太陽が部屋を出る風で飛ぶ  ラシード
○川岸に誰かの巣穴広島忌  新治
○かなかなや受け容れ難き添削案  新治
○ジョン・レノンのTシャツ着たる生身魂  ねむ女
暑中見舞動画で届く御代ならむ  ねむ女


(句会寸描)

*兼題の「秋の夜一切」は、七軒さんが頭一つ抜け出し一位となった。雑詠は大接戦の末、朋子さん、麦さん、下駄麿さんが一位を分け合った。兼題の方は、「秋の夜」がらみの幅広い季語が集まり、それぞれ特徴のある一句になった。雑詠の方は、個性的な句が多く、選句の方も偏らず万遍なく広範囲に渡っていた。

*兼題「秋の夜一切」

◎岬には電話ボックス天の川  七軒
景がはっきり見えて、雄大なスケールの句である。岬に電話ボックスとは、ちょっと不思議な感じもするが、それがかえっていろいろと想像を膨らませてくれる。

○いつからか肘をつく癖秋の宵  走波
暑さが和らいで秋に入り、物思いにふけっている。なかなか自分の癖は気づかないものだが、ふと我に返っている様子が目に浮かぶ。


*当季雑詠

◎夜の蝉眠れぬ闇にひとしきり  朋子
下五の「ひとしきり」がよく効いている。短い時間ではあるが寝苦しい夜に鳴かれると、いっそう寝付かれないような気がする。

◎小さき実を個々に結びてここに秋  麦
 「小さき実」が豊かな秋の到来を想像させる。「個々に」と「ここに」の響きが面白い。

◎猛暑日やものに道理のあらばこそ  下駄麿
うだるような暑さで気が狂いそうになるが、作者は冷静にそれも「道理」だと思っている。

○犬の死に桔梗もらって帰る道  りう子
 愛犬の死を悼む気持ちと、周りの人々の優しさが感じられ、胸を打つ。

○川岸の問わず語りや原爆忌  朋子
被爆後七十四年経つが、今も連綿として「問わず語り」が後世の人々に受け継がれている。

○金亀子通用口に当たりおり  たつみ
 私も聞いたことがあるが、結構大きな音がする。ぶつかった後の「金亀子」の姿はどこかしら哀れに感じられる。

○長き夜のウクレレ復習ふサザンかな  たつみ
「サザンオールスターズ」と同世代の人であろうか。ウクレレの音色は秋に似合いそうだ。

○朝顔の蕾の数を確かむる  茂樹
 朝顔がどのくらい咲いているかを見るのも楽しみだが、蕾の数を数えるのも楽しみの一つになっている。

○かなかなや時間の余白ほどほどに  茂樹
「かなかな」の独特の余韻に興味が惹かれ、時間の余白を上手く使っているようにも思われる。

○寝苦しき夜のしじまに鵺ぞ鳴く  進
 「鵺」の声を実際に聞いたことはないが、不気味な声のようなので、いっそう寝苦しさが増しそうだ。

○川岸に誰かの巣穴広島忌  新治
中七の「誰かの巣穴」と言ったところに、興味をそそられる。

○かなかなや受け容れ難き添削案  新治
 添削されたものに、どうしても納得できなかったという気持ちを俳句にあらわすという意外性と、「かなかな」との取り合わせが面白い。

○ジョン・レノンのTシャツ着たる生身魂  ねむ女
 「生身魂」は盆の行事の一つとしてとらえられているが、異色の取り合わせがユニークである。


*次回予定
日時 九月一日(日)十八時〜二十時
場所 カモメのばぁばぁ
投句 席題を一句と当季雑詠を二句

     (茂樹 記)






以前日本に来た時に、カモメの句会に参加させてもらったことがある友人のラシードが、モンペリエにやってきて「わしも俳句を出したい!」と言うので投句させてもらいました。
本人曰く、「初心者なんだからこんなのを出したっていいだろう?」と言って「これは五七五になってる?」とか聞きながら、公園でのんびりぼやっと俳句を考えている私より熱心に作句をしていました。(笑)


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作句中。

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出来上がり。


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作句中。

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公園の中のギャラリーの女神(上)です。







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